小学生の独創的な発想力が鍛えられる!子供の創作活動を応援しよう


学習指導要領によると小学生3年生から4年生にかけて、短歌や俳句、物語を創作するなど受け身の学習だけでなく、感じたことや想像したことを書くという創作表現の学習が取り入れられるそうです。


創作表現には、基本的に正解はありません。子供の気分をどんどん盛り上げて、型にはまらない独創的な発想を表現してもらいましょう。子供の意欲を引き出すためには、子供の作品を公表する場所と人を準備すること、そのためにも、親が一番の読者になるとよいと思います。


こちらでは、子供がやる気を持って取り組める創作表現の例として、うちの子の活動を例に挙げて紹介しています。




小学生が俳句に興味を持ったきっかけについて紹介


テレビで俳句が流行っていたり、サラリーマン川柳をニュースで聞いたりして、興味を持ったらしく、俳句や川柳を作るのが小学校4年生のときにマイブームとなりました。もしかしたら、短い言葉の中に意味を込める言葉遊びのような要素に興味を持ったのかもしれません。


最初は、俳句の作り方があまり分かっておらず、字余り、字足らず、季語なし、季語が二つなど、とても自由に作っていました。自由な俳句でしたが、出来上がった作品は必ず親に披露してくれるのでとても楽しかったです。ひとつ上手にできたなというものがあったので、担任の先生にも見ていただきました。



この本では、名句が紹介されているだけではなく、「俳句ってなあに?」「夏石先生の俳句講座」などで、俳句の成り立ちから作り方まで、わかりやすく紹介されています。小学生の作った楽しくて親しみやすい俳句も紹介されていて、「普段使っている言葉を使っていいんだ!」「私も作ってみよう!」と小学生が俳句に興味を持てるように工夫されています。


本の著者である明治大学教授夏石先生は、新しいスタイルを試みる前衛俳人としても有名で、世界俳句協会の創立者として国際的視野に立った俳句活動をしていらっしゃる方です。


この本から、季語を調べる“歳時記”という本があるということを知りました。辞書好きのうちの子ならはまるかも?そのうち、買ってあげようかなと思います。


ちびまる子ちゃんの俳句教室

大人も読みたい こども歳時記




小学生が小説に挑戦!読者になって子供を応援しよう!


うちの子の場合、小学校3年生の時から創作活動のブームが始まりました。どの創作にも友達の影響が大きかったように思います。


まず夢中になったのが小説作りでした。お友達に将来小説家になりたいY君がいて(すごい!!)、一緒に書こう!読みっこしよう!と誘ってもらったのがきっかけでした。小説ノートは「キャラクター設定」から始まっていて、なんだか本格的です。大好きな謎解き物語の執筆に挑戦しました。なかなか上手に作っていて、親としては続きを楽しみにしていたのに、Y君とクラスが離れてしまって、物語は途中で終わってしまいました。子供あるあるですね。



子供が何か創作表現を始めたら、親はもちろん、お友達など読者は多ければ多い方が、子供の励みになるようです。小説に興味があるお子さんなら、賞を目指して応募してみたら、「書く力」がますますアップしそうですね。


小学生だけが応募できる新人公募文学賞として「12歳の文学賞」。14歳で小説家としてデビューされた鈴木るりかさんは、史上初3年連続、「12歳の文学賞」大賞を受賞しています(鈴木るりか/著「私を月に連れてって」 | 小学館 )。文豪、三島由紀夫が「花ざかりの森」を執筆したのが16歳だったとか。才能と年齢は無関係なのかもしれません。


残念ながら、「12歳の文学賞」は、2020年に終了してしまいましたが、KADOKAWAによる「角川つばさ文庫小説賞」、読売新聞社による「全国小・中学校作文コンクール」などの小学生が応募できるコンテストが開催されています。



角川つばさ文庫というのは、株式会社KADOKAWAが発行・発売する児童書レーベルで、文庫を読む前の児童に向けて読書の楽しさを体験してもらうために2009年3月3日に創刊されました。うちの子もこちらの文庫でお気に入りの本がたくさんあります。


なんといっても角川つばさ文庫がすばらしいのは、全ての角川つばさ文庫の最後のページにある“角川つばさ文庫発刊のことば”です。角川つばさ文庫編集部として、発刊の経緯が説明されているのですが、さすが株式会社KADOKAWAの編集部!!!文庫発刊のことばなんて読んだことないという方がおられたら、是非一度読んでみてください。本を開くのがうれしくなるような素敵な言葉で締めくくられています。


角川つばさ文庫


友達と見せ合いっこが楽しい小学生の漫画作り


小学校4年生の時にストーリー漫画を描き始めました。太陽からやってきた正義の味方○○マンが、遠い星からやってきた悪い敵をやっつけるという戦いの物語。最初のページは、キャラクター設定からはじまります。


敵をやっつけるために、金星の本屋さんで図鑑を買って、悪い敵が持っている不思議な剣の力を調べます。敵をやっつける計画を立てたら、ランドセルに武器を入れて、敵の基地へ乗り込みます。戦う技は頑張って自分で命名。オリジナル造語を作る練習にもなっています。


一話できると「読んでー」と親にも持ってきてくれるのがとってもうれしいです。感想を言うだけでなく、親子でアイデアを出し合ったりしてちょっとだけ参加しています。 B5のノート1ページで1巻が終わります。現在、25巻まで描いていて、学校では友達にも見せていて、続きを書いて!と言ってもらって、日々張り切っています。



書くだけではなく、描く練習にもなっていて、絵の上達が著しいのも驚きです。


本格的に興味があるなら、漫画の描き方の本がたくさん出版されていますので、参考にしてみてはいかがでしょうか?我が家で購入したのは、ドラえもんの「イラストがじょうずに描ける」です。ドラえもんやのび太君たちが登場し、顔や表情、人の動き、乗り物、動物、植物など、たくさんの身近なものを描く方法が楽しく解説されています。見本もたくさん載っているので、見本を見ながら描く練習にも使えそうですね。こちらの著者は、大長編ドラえもんの漫画化を担当した岡田先生です。


ドラえもんの図工科おもしろ攻略 イラストがじょうずに描ける (ドラえもんの学習シリーズ)


人を笑わせるって楽しくて難しい!お笑いの脚本作りに挑戦!


お笑いが大好きで、コントの脚本を作り始めました。そんな難しいこと小学生にできるのかな、面白くないって誰かに言われたらどうしよう、、、と心配になりましたが………。先生に脚本を見せたら「見たい!楽しみにしてるね!」と言ってもらえたり、実際に披露したらお友達に笑ってもらえたりしたのがうれしかったようで、楽しそうに作り続けています。


最初に見せる相手は、お父さんかお母さんです。ちょっとわかりにくい部分は修正してもらったり、あーでもない、こーでもないとアイデアを出し合ったりすることもあります。もちろん、学校では友達に見せて相談しています。うちの子は脚本係で、実演はお友達たちです。


聞いて学んで、作って考えて、これからも楽しんでほしいと思います。






まとめ


本来、子供というのは、柔らかい頭でいろんなことを考えて、いろんなものを自由に創造してくれるものだと思います。好きなことなら、自らやる気を持って取り組んでくれるでしょう。そして、子供なら頑張って作ったものは、誰からに認めてもらいたいと思うものです。子供が何か書いたら、必ず読んで感想を伝えてあげた方が子供のやる気がアップします。「おもしろかったよ」「お母さんは○○って思ったよ」「次はこんなことを書いてほしいな」。


前向きな言葉で子供の意欲を育て、どんどん世界を広げてもらってくださいね。





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小学校学習指導要領(平成29年告示)
【国語編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説