小学生/鉛筆の持ち方が自然に直る矯正法


鉛筆の持ち方は、基本中の基本。鉛筆を正しく持てないときれいに書けません。また、きれいな持ち方で字を書いていると品よく見えますよね。正しい鉛筆の持ち方を身に付けておいて損はありません。とはいうものの、子供に正しく鉛筆を持たせるのは、かなり骨が折れる作業となります。
 

我が家では、うちの子が鉛筆を正しく持てなかった原因を探り、正しく持つために矯正しました。今では、上手に鉛筆が持てるようになっています。


こちらでは、鉛筆を正しく持てない原因と正しく持つための三つの方法について紹介します。




鉛筆が正しく持てない原因とは?


鉛筆の正しい持ち方は、親指、人差し指、中指の3本の指で軽く持ちます。薬指と小指は中指に沿わせて軽く曲げます。 人差し指に沿わせて鉛筆を持ちます。鉛筆を正しく持つと、鉛筆は用紙に対して斜めになります。



鉛筆を持ちはじめたばかりのころ、うちの子は、あまり上手に鉛筆が持てませんでした。最初は、お母さんに言われるため、お手本通りに持てるのですが、そのうちどんどん親指が上にあがってきてしまいます。今のままだと上手に鉛筆を動かすことができません。 きれいな字を書くには、正しく鉛筆を持つことが必要です。


そこで、おばあちゃんに相談したところ、とてもいい意見をくれました。「弱い力で、一生懸命強く書こうとするから、どうしても親指の位置がずれてしまうんじゃないか。」


つまり、おばあちゃんは、うちの子が 子供が鉛筆を正しく持てないのは”筆圧の弱さ”が原因と考えたようです。私も試しに鉛筆を持って確認してみました。確かに、親指を鉛筆の上の方に置いた方が鉛筆を押しやすく、正しく鉛筆を持った方が、鉛筆を押す力が弱くなりました。


おばあちゃんの仮説が正しいとするとこのまま子供を放置しておいた場合、考えられるのは2パターンです。

良いパターン
低年齢のころは筆圧が弱いため、濃く書こうとして力を入れすぎる

↓↓
年齢が上がって筆圧が強くなる
↓↓
正しい持ち方で書けるようになる
悪いパターン
低年齢のころは筆圧が弱いため、濃く書こうとして力を入れすぎる

↓↓
力を入れるための持ち方(悪い持ち方)になる
↓↓
悪い持ち方がくせになる
↓↓
字をきれいに書くことができなくなる

そこで、悪いパターンになってしまわないように、 ”筆圧”に注目して持ち方の矯正を行いました。その結果、低学年のころはちょっと不安定な持ち方をしていましたが、高学年になるころにはすっかり正しく持てるようになっていました。


下記に、鉛筆の持ち方矯正方法として、我が家で実践した三つのことを紹介していますので、よろしければご覧ください。




小学生に適した鉛筆を使う


鉛筆を選ぶとき、表面についている「B」や「H」記号を頼りに選んだりしていますが、この記号は何を意味しているのでしょうか?


これは鉛筆の硬度記号で、「H」は「Hard(硬い)」、「B」は「Black(黒)」を意味しています。JIS規格だと9H、8H、7H、6H、5H、4H、3H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6Bという17種類に分けられているそうで、9Hに近いほど薄く硬い芯、6Bに近いほど濃く柔らかい芯になります。


この記号、つまり、 鉛筆の柔らかさが正しく鉛筆が持てるようになる為には重要になってくるようです。



子供の小学校入学前の説明会で、先生から「 子供たちには2Bの鉛筆を使用してください」とお話がありました。17種類なかで比較すると「2B」は濃くて柔らかい部類になります。その理由は、子供の筆圧にあるとのこと。特に低学年の子供は筆圧が弱いので、2Bのような柔らかい鉛筆を使った方が


✔ 長時間使用しても疲れない
✔ 筆圧が弱くても濃い字が書ける

というメリットがあるそうです。



うちの子が通っている小学校の書写の授業では、2Bよりも柔らかい「かきかたえんぴつ」を使っています。こちらの学校指定鉛筆は、一般的な鉛筆とほぼ同じ長さで、芯の硬度は4B、芯の太さは一般的な鉛筆よりも太い直径約4mmとなります。



正しく鉛筆が持てない子には、是非、柔らかめの鉛筆を試してみてくださいね。


太芯4B 硬筆書写用かきかた鉛筆 銀軸鉛筆


柔らかい鉛筆を使えば、弱い力で濃く書ける
↓↓
よけいな力がはいらず、鉛筆が正しい持ち方になる
↓↓
鉛筆を正しく持てば、きれいな字が書けるようになる
鉛筆に合わせて、ソフト下敷きという柔らかい素材のものがあるそうです。学校によっては、硬筆書写用として柔らかい鉛筆&ソフト下敷きのセットを推奨しているいるのだとか。柔らかい鉛筆だけでは、なかなか持ち方が改善しないという方、もっと硬筆の字をきれいに書いてほしいという方は、試してみてはいかがでしょうか。


硬筆用 ソフト下敷き




自然に鉛筆が正しく持てるようになるおすすめ矯正グッズ


正しい持ち方ができないのに書く練習を続けていたら、悪い持ち方がくせになってしまわないか心配になってきました。そこで、何かいい方法はないかと探していたら、こんな鉛筆を見つけました!



三角鉛筆です。その名前の通り、三角になっている鉛筆です。子供の小さな手にぴったりな短めサイズに、指が安定しやすい太めの三角軸が特徴。



お母さんマークにお母さん指を、ネクタイのついたお父さんマークに親指を、帽子を被ったお兄さんマークにお兄さん指を置いて使います。



「三角鉛筆」使ったら、自然と正しい鉛筆の持ち方になりました!!!鉛筆の柔らかさは筆圧の低い子供でも太い線が描ける6B。芯径が4ミリで折れにくくなっています。専用の鉛筆削りが必要ですが、セットになっています。子供にも親にも負担にならない、正しく鉛筆が持てる「三角鉛筆」おススメです。


おけいこ鉛筆セット(トンボ鉛筆)



低学年の時に矯正できず高学年になってしまったという場合は、細めの三角鉛筆はいかがでしょうか。こちらの三角鉛筆なら見た目はほぼ普通の鉛筆と同じで、目立ちません。持っただけで自然に矯正されるので、おすすめです。


持ち方を覚えやすい 三角鉛筆



小学校に入ると学校でも正しい鉛筆の持ち方指導があり、その一環として、学校から「ユビックス」が配られました。子供でも楽に正しく鉛筆が持てるようになるスグレモノです。



一年生の時は、先生から使うように指導を受けたらしく頑張って使っていましたが、実は、ちょっと書きづらくなるので使うのが嫌だったそうです。うちの子みたいに、ユビックスがあんまり好きじゃないという方、ユビックス以外にも矯正用のグリップがいろいろ売られていますので、試してみてくださいね。






楽しく筆圧の訓練をする


幼稚園児たちの絵の表彰式に出席する機会がありました。そこで審査員の先生から、3歳児には3歳児の5歳児には5歳児のそれぞれの年齢に特徴的な線があるということを教えてもらいました。線を見たら、年齢がだいたいわかるそうです。子供のうちは指に力がないので、「筆圧」が弱くなってしまうらしいのですが、年齢とともにだんだんと力強い線が描けるようになってくるそうです。


さらに、 お絵描きやぬりえが「筆圧の訓練」になるということも教えてもらいました。子供が大好きで普段からよくやっている遊びなので、意識したことがありませんでしたが、言われてみたら、確かにそうですね。



お絵描きとかぬりえが「筆圧の訓練」になるなら、お絵描きとぬりえ用の時も正しく鉛筆を持ってもらおうと思い、三角の色鉛筆も用意しました!くもんのこどもいろえんぴつです。



上から見ると三角になっているのがよくわかります。六色セット。専用の鉛筆削りが必要になります。トンボ鉛筆とくもんの三角鉛筆とは規格が違います。鉛筆削りは使いまわしできませんので、ご注意ください。



「三角鉛筆」使ったら、自然と正しい鉛筆の持ち方になりました。これなら、楽しく筆圧の訓練できそうですね。子供にも親にも負担にならない、正しく鉛筆が持てる「三角鉛筆」おススメです。


年齢が上がるにつれ、三角鉛筆を使わなくても正しい持ち方をしてくれるようになりました。三角鉛筆のおかげか、筆圧を強くする訓練のおかげか、大きくなって自然と力が強くなったからか、、、今となっては不明です。


鉛筆の持ち方が悪いって悩んでいる方は、「筆圧の訓練」「三角鉛筆」など、もしよろしければ試してみてくださいね。


くもんのこどもいろえんぴつ



まとめ


字がうまくなるためには、まずは、正しい鉛筆の持ち方と正しい姿勢を習慣にしてもらいましょう。


小さいうちはなかなかうまくいかないかもしれませんが、年齢ともに上手になってきます。気長に付き合って上げてくださいね。




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鉛筆・色鉛筆のJISについて-東京鉛筆組合昭午会-